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アジレントが15万~30万円のオシロ新シリーズを
発表、ハイエンド向けの機能も搭載

[issued: 2009年5月8日]
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「Agilent DSO1000Aシリーズ」
写真1 「Agilent DSO1000Aシリーズ」

 アジレント・テクノロジーは2009年5月、携帯型のデジタルストレージオシロスコープ(DSO)の新シリーズ「Agilent DSO1000Aシリーズ(以下、DSO1000A)」を発表した(写真1)。帯域幅は60MHz、100MHz、200MHzの3種類。それぞれ2チャンネルまたは4チャンネルの機種が用意されているため、計6品種のラインアップとなる。サンプリング速度は1ギガサンプル/秒~2ギガサンプル/秒で、メモリー長は1万~2万ポイント。本体の参考販売価格は表1のとおりである。

 アジレント・テクノロジーのオシロスコープには、入門機レベルのエントリークラス、中位機に当たる「InfiniiVisionシリーズ」、上位機の「Infiniiumシリーズ」という3つのクラスがある。DSO1000Aは、入門機レベルにあたる製品だ。同じエントリークラスのDSOとして「DSO3000シリーズ(以下、DSO3000)」があるが、新シリーズはその後継機種と位置付けられている。大学や研究機関における実験/研究、メーカーの製造/保守/フィールドサービス部門におけるマスクテスト、研究開発部門におけるデバッグやトラブルシューティングといった用途が主なターゲットとなる。アジレント・テクノロジーの担当者は、「DSO1000Aでは、“より見やすく、より多くの機能を、より簡単に”をキーワードとしている。15万~30万円という価格に抑えつつ、この価格帯ではこれまでに実現できなかったような機能を盛り込んでいる。このことが、新シリーズの最大の特徴だ」と説明する。

DSO1000Aの仕様
表1 DSO1000Aの仕様
DSO1000A(手前)とDSO3000(奥)の奥行きの比較
写真2 DSO1000A(手前)とDSO3000(奥)の奥行きの比較
DSO1000A/DSO3000の液晶ディスプレイの違い
写真3 DSO1000A/DSO3000の液晶ディスプレイの違い
DSO1000A(右)のほうが、はるかに視認性が高い。

 もちろん、DSO3000に比べても小型化/高性能化を図っている。DSO1000Aの外形寸法は横325mm×高さ158mm×奥行き130mmで、重量は3kg。DSO3000に比べると、奥行き、重量ともに約半分である(写真2)。サンプリング速度は2倍、メモリー長も2~4倍となっている。液晶ディスプレイには、より高精細で視野角の広い液晶パネルを採用したため、DSO3000に比べて非常に明るく、見やすい画面になっている(写真3)。担当者は、「大学などでは、1台を数人の学生が囲んで実験を行うことがある。視野角が広いと、そうした場合に有利だ」と説明する。また、操作ノブを押すだけで波形の表示位置などをリセットしたり、波形のズームのオン/オフを切り替えたりする「プッシュロック機能」を、ほとんどのノブに搭載している。このプッシュロック機能は、基本的にハイエンドのオシロスコープに搭載されていたものであり、DSO3000でも、波形のズーム用のノブしか同機能を備えていなかった。

 さらに、データの伝送や印刷をより効率的に行えるよう、接続機能も充実させている。USBを介して測定データをパソコンに伝送できるDSO1000A用のソフトウエア「IntuiLink」を無償でダウンロードできるほか、DSO1000Aの制御が可能になる米National Instruments社(以下、NI社)のソフトウエア「LabVIEWプラグアンドプレイ測定器ドライバ」も、NI社のサイトから無償でダウンロードできるようになっている。これに加えて、DSO1000AではUSBポートを前面/背面に設けたほか、今回新たにPictBridgeに対応したポートも設置した。PictBridgeに対応したプリンタに接続すれば、データ/画像の印刷が容易に行える。

 このほか、DSO1000Aは次のような機能を備えている。トリガー条件で最大1000個の波形を内部/外部のメモリーに保存して再生する機能や、特定の周波数を除去することができる「デジタル・フィルタ機能」、電圧軸の最大値/最小値や信号の周期、デューティ比など23項目を自動的に測定する機能、FFT(高速フーリエ変換)/演算機能、マスクテストにおけるエラー部分を自動的に検出する機能などである。いずれもDSO3000を踏襲した機能ではあるが、「これだけの機能を搭載した15万~30万円のオシロスコープは、なかなかない」(アジレント・テクノロジー)としている。その理由としては、「部品自体のコストが下がっているため、DSO3000と同等もしくはそれ以上の機能を備えていながら、新シリーズのほうが価格は抑えられている」(同社)と説明した。

(村尾 麻悠子)

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