写真1 Andoridで動作する通信ナビ
富士通ソフトウェアテクノロジーズは、『第12回ESEC(組込みシステム開発技術展)』(2009年5月13日~15日)において、米Google社の主導により携帯電話機向けに展開されているソフトウエアプラットフォーム「Android」を、車載機器に利用する場合の実装例を展示した。その実装例の1つが、PND(Personal Navigation Device)を模した「通信ナビ」である(写真1)。
この通信ナビは、アットマークテクノのパネルコンピュータ開発プラットフォーム「Armadillo-500FX」にAndroidを組み込んだものである。ナビゲーション機能に必要となる地図データの取得と経路計算については、Androidが標準で備える通信機能とウェブブラウザを使って、インクリメントPの地図サーバーと経路計算サーバーに接続することで行っている。つまり、ナビゲーションをクラウド上のサービスとの連携で実現していることになる。「Androidは、無償で提供されており、ほかのOSのようなライセンス料金が発生しない。また、ウェブブラウザやミドルウエアなどもあらかじめ用意されている。加えて、Linuxベースであるためさまざまな機器への対応が容易なことから、開発期間を短縮することも可能である。Androidのオープンソースの提供形態は、GPL(General Public License)ではなくApache Licenceを採用しているので、自社で開発した成果を還元する義務がないこともメリットになる」(富士通ソフトウェアテクノロジーズの説明員)という。
また、同社は、富士通マイクロエレクトロニクスのカーナビゲーション向けARMコアプロセッサ「MB86R01」を使い、複数アプリケーションの出力を1つの画面として合成するデモンストレーションも行った。MB86R01が備える、多層フレームバッファを制御する機能を利用することで、AndroidのアプリケーションとLinuxのアプリケーションからの計4つの出力結果を重ね合わせ、1つの画面として合成することに成功した。
(朴 尚洙)