写真1 「MirrorBit Multi-I/O」
米Spansion社は2009年5月、SPI(Serial Peripheral Interface)に対応したNOR型フラッシュメモリーの新ファミリ「MirrorBit SPI Multi-I/O」を発表した(写真1)。すでに容量が32Mビットの製品の量産を開始しており、2009年6月から64Mビット品を、2009年第4四半期から128Mビット品の量産を順次開始する。主に、プリンタ/無線LAN機器/ネットワーク機器/セットトップボックス(STB)/デジタルテレビなどの組み込み機器用途に向ける。
MirrorBit SPI Multi-I/Oは、SPI接続のマルチI/O化を実現しており、シングルI/Oモード(1ビットのデータバス)、デュアルI/Oモード(2ビットのデータバス)、クワッドI/O(4ビットのデータバス)のシリアルデータ伝送に対応している。これにより、端子数を最小限(8本)に抑えつつ、高速でのデータ伝送を可能にしている。データ伝送速度は、シングルI/Oモード時は13メガバイト/秒(クロック周波数は104MHz)、デュアルI/Oモード時は20メガバイト/秒(同80MHz)、クワッドI/Oモード時は40メガバイト/秒(同80MHz)となっている。
パッケージは、32Mビット品が8端子/16端子SOIC、USON(6mm×5mm)、WSON(6mm×8mm)で供給される。64/128Mビット品については、16端子SOICまたは8端子WSON(6mm×8mm)で供給される。
写真2 Spansion社のTom Eby氏
Spansion社は2009年1月、米国破産法第11章(チャプター11)の適用申請を行ったことを明らかにしている。今後は、組み込み向けのメモリー事業に特化することで企業の再生を目指す方針だという。
同社CSID部門のエグゼクティブバイスプレジデントを務めるTom Eby氏は、「組み込み向けのNOR型フラッシュメモリーの分野においては、当社は市場でのシェア1位を獲得しており、第2位以下のメーカーと比較して2倍以上の売上高の規模を有している(2008年実績)。組み込み市場は今後もさらなる拡大が見込まれている。当社の技術力を生かし、これからもユーザーが求める新製品を投入していく」と述べた(写真2)。
なお、同社の製品分野別の売上高比率は、「おおよそ、携帯電話機向けが50%で、組み込み向けが50%ほどであった」という。同社は今後、数年のうちに組み込み向けメモリー製品の売上高比率を90%ほどまで高めていく計画で、携帯電話機向けメモリー事業については売却を含めて、事業再編を進める予定だと説明している。
(鉄井 亮一)