写真1 MOST150による通信のデモンストレーション
車載LAN規格「MOST(Media Oriented Systems Transport)」の標準化団体であるMOST Cooperation(以下、MOSTCO)は、『国際カーエレクトロニクス技術展』(2009年1月28日~30日)において、通信帯域幅が150メガビット/秒の新規格「MOST150」に関する実演展示を行った。
展示では、MOST150で構築したネットワーク内において、2つのハイビジョン(HD)映像と12の標準(SD)映像を同時にストリーミング通信しても、遅延などの問題が起こらないことを示した(写真1)。さらに、帯域をイーサーネット通信にも割り振っており、ストリーミング通信中でも、MOST150のネットワークに接続したノート型パソコンから外部のインターネットにアクセスすることができる。
このMOST150のネットワークは、HD/SD映像のリソース、映像をディスプレイに表示するためのメディアボード、イーサーネット通信の入出力ボードを、プラスチック製光ファイバ(POF)によりリング状に接続したもの。「これだけの数の映像を、非同期である一般的なイーサーネット接続で同時にストリーミングする場合には、ギガビット/秒クラスの帯域幅が必要だろう。それに対し、MOST150であれば150メガビット/秒で済む。なお、スペース的な問題がなければ、3つのHD映像、18のSD映像を同時にストリーミング通信するデモンストレーションも可能だった」(MOSTCO)という。
MOSTは、ネットワーク配線をリング状に接続する同期型のネットワーク規格である。主に、カーオーディオやカーマルチメディアシステムなどの車載エンターテインメントシステムを構築する際に利用される。MOST150以外に、帯域幅が25メガビット/秒で光ファイバを使う「MOST25」と、同50メガビット/秒でツイストペアケーブルで接続する「MOST50」が規格化されている。MOST25はドイツBMW社をはじめ欧州メーカーに採用されており、MOST50はトヨタ自動車に採用されている。
(朴 尚洙)