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5Gbpsのシリアル解析が可能なオシロスコープ、
テクトロニクスが新シリーズを発表

[issued: 2009年1月21日]
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「DPO70000B/DSA70000Bシリーズ」
写真1 「DPO70000B/DSA70000Bシリーズ」
Brian Reich氏
写真2 Tektronix社のBrian Reich氏

 日本テクトロニクスは2009年1月、同社オシロスコープ製品の新シリーズとして、デジタルオシロスコープ「DPO70000Bシリーズ(以下、DPO70000B)」とデジタルシリアルアナライザ「DSA70000Bシリーズ(以下、DSA70000B)」を発表した(写真1)。後者は通常のオシロスコープ機能に、高速シリアル信号の測定を行うための機能を追加したものである。両シリーズとも、周波数帯域がそれぞれ4GHz、6GHz、8GHz、12.5GHz、16GHz、20GHzの6種類の製品が用意されている。各製品の価格は、表1のとおり。サンプルレートは最大50ギガサンプル/秒で、レコード長は最大250メガポイント。また、同社従来品と同様に、4チャンネルの入力を備えている。2009年2月より出荷を開始する。

 新シリーズでは、特に、解析能力の向上と、ノイズフロア(特に垂直方向のノイズ)の低減が図られた。その理由について、米Tektronix社パフォーマンススコープ製品ライン バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャのBrian Reich氏(写真2)は、「各種信号インターフェースの形態は低速のパラレルから高速のシリアルへと移行しつつあり、データ転送レートもさらに高速化している。そのため、計測装置には、複雑な信号特性への対応や、エラーに対するマージンが厳しい条件でもテストや解析が行えることが求められる」と説明している。

波形の比較
図1 取得した波形の比較
DSA70000B(a)と他社製品(b)で正弦波を取得した結果。
ノイズの大きさ/有効ビット数の比較
図2 ノイズの大きさ/有効ビット数の比較
DPO70000B(a)と他社製品(b)について、ノイズの大きさと有効ビット数を測定した結果。

 DPO70000B/DSA70000Bはハードウエアベースのシリアルパターントリガーを搭載しており、最大5ギガビット/秒(Gbps)のNRZ(Non Return to Zero)信号に対応している。これにより、データ伝送速度が5GbpsであるUSB 3.0(SuperSpeed USB)など、最新のシリアル規格におけるデバッグや診断が行えるという。また、ハードウエアベースでトリガーをかけることの利点について、Reich氏は「ソフトウエアベースの場合、特定のパターンが見つかるまで何度も信号の取り込みを繰り返すので、解析に時間がかかる。ハードウエアであれば、(特定のパターンを確実にトリガーするため)そのような問題は回避できる」と説明する。また、従来製品で実績のあるハードウエアトリガー「Pinpoint」や解析用ソフトウエア「拡張イベント・サーチ/マーク(以下、ASM)」も装備しており、「これらを組み合わせて使うことで、高い解析能力を提供することが可能だ」(同氏)という。なお、ASMは、DSA70000Bのみ標準装備しており、DPO70000Bではオプションとなる。

 さらに、オプションとして、インターコネクトやイコライザにおける信号波形のシミュレーションが行えるソフトウエア「シリアル・データ・リンク解析(SDLA)」や、DDR(Double Data Rate) SDRAM用の解析ソフトウエア「DDRA V2.0」も用意している。

 DPO70000B/DSA70000Bでは、エラーに対するマージンが少ない条件でも正しい計測を実現できるよう、ノイズフロアの低減に力を入れた。図1は、6.5GHzの正弦波を取り込んだ際の波形を、DSA70000B(a)と他社製品(b)とで比較したものである。Reich氏は、「これら波形の線の太さは計測環境で重畳されたノイズの量に依存する。他社製品と比較すると、DSA70000Bで取得した波形の線の細さ、すなわちノイズの少なさが見て取れる」と説明する。

 図2(a)は、装置におけるノイズの大きさについて、DPO70000Bと他社製品とを比較した結果である。この結果から、DPO70000Bは他社製品に比べてノイズが小さいことがわかる。また、図2(b)では、データの取得に使われている8ビットA-Dコンバータの実際の測定精度を表す有効ビット数を比較している。DPO70000Bがほぼ6ビットを維持しているのに対し、他社製品では4.5ビットまで低下している。

 さらに、同社のアップグレードプログラム「SpeedBooster」を利用すれば、各製品の周波数帯域をアップグレードすることが可能になるという。

 なお、DSA70000Bは、上述したASMのほか、ジッター測定やアイダイアグラム表示に用いるソフトウエア「DPO JET」と20メガポイントのレコード長を備えるメモリーも標準装備しており、高速シリアル信号の解析により適した仕様となっている。DPO70000Bでこれらの機能を搭載したい場合は、オプション対応となる。

 また、日本テクトロニクスは、同社のプローブファミリ「P7500 TriMode」に新たに3品種を追加したことも、併せて発表した。対応する周波数帯域が4GHzの「P7504」、6GHzの「P7506」、8GHzの「P7508」で、価格はそれぞれ90万8000円、108万円、123万円(いずれも税抜き)。

(村尾 麻悠子)

周波数帯域と価格
表1 シリーズ各製品の周波数帯域と価格
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