図1 モバイルWiMAX向けチップセット
左からMB86K22、MB86K52、MB39C316。
富士通マイクロエレクトロニクスは2008年6月、モバイルWiMAX端末向けのチップセットを開発したと発表した。このチップセットは、モバイルWiMAX通信に必要なベースバンドIC「MB86K22」、RF(radio frequency) IC「MB86K52」、および電源IC「MB39C316」から構成される(図1)。同チップセットと、WiMAX通信機能を実現するために必要なほかの部品を含めて、12mm角の小型WiMAXモジュールを実現することが可能となる(図2)。
MB86K22は、富士通マイクロエレクトロニクスの65nm CMOSプロセスを採用し、動作時の消費電力を従来品に比べて36%削減した。また、同製品には同社独自のパワーゲーティング技術である「CoolAdjust-PG」を導入している。CoolAdjust-PGとは、使用されていない回路ブロックの電力を一時的に遮断し、リーク電流の発生を防ぐ技術である。この技術を同ベースバンドICに導入したことにより、WiMAXモジュール全体のスタンバイ電流を0.5mAまで抑えることが可能になるという。
RF ICであるMB86K52は、従来品の2.5GHzに加えて、欧州向けの3.5GHz、カナダや東南アジアなどで使用される2.3GHzといった、WiMAXフォーラムで規定されているほぼすべての周波数帯をカバーしている。MB86K52は、富士通研究所が開発したMIMO(multiple input multiple output)技術に対応しており、複数のアンテナで高速のデータ送信/受信を行うことができる。このRF ICは90nmのCMOSプロセスを用いることで、低消費電力化を実現している。
電源ICのMB39C316は、WiMAXモジュール全体の電圧制御をつかさどる。モジュール全体を1セルのリチウムイオン電池で駆動することができ、また7チャンネル分の出力機能を3.1mm角の小型パッケージに収容している。
チップセットのサンプルは、2008年8月より出荷を開始する。サンプル価格は、MB86K22、MB86K52、およびMB39C316を合わせて8000円。