写真1 AndroidとTOPPERSを並行動作
させるデモンストレーション
中央から左上に広がる画面をAndroidで、右側の時計や下側の入力インターフェースはTOPPERSで制御している。
東芝は、『CEATEC JAPAN 2008』において、仮想化環境を用いて複数の組み込みOSを並行動作させることが可能な仮想化環境についての参考展示を行った(写真1)。仮想化環境の機能をハードウエア的に実装しているプロセッサ「Cell Broadband Engine」のアプリケーション開発からスピンアウトしたプロジェクトで、今後は次世代情報端末向けのソフトウエアプラットフォームとして展開していく方針だ。
この仮想化環境を使えば、組み込み機器に必要な機能を1つのプロセッサに集約できるので、トータルコストを削減できる。また、仮想化環境上にある複数のOSは分離されているものの、OS間で通信を可能にする機能も持たせてある。これにより、1つのプロセッサ上で複数のOSが安全に共存できるとともに、OS間の協調動作による機能開発も可能になる。
展示では、「ARM」ベースのシングルコアプロセッサを使って、米Google社らによるOHA(Open Handset Alliance)が提供するソフトウエアプラットフォーム「Android」とITRONベースのプラットフォーム「TOPPERS」を並行動作させるデモンストレーションを行った。ウェブブラウジングなどを担当するAndroidを再起動させている間も、時計や入力インターフェースなどのリアルタイム制御機能を担当するTOPPERSの動作に影響しないことが示された。2009年からは、マルチコアプロセッサ上での利用を可能にするよう開発に取り組む計画である。
(朴 尚洙)