エプソントヨコムは、2007年10月2日から開催中の「CEATEC JAPAN 2007」において、独自の「QMEMS」技術を応用したジャイロセンサーなど、車載用の水晶デバイスを多数展示した(写真1)。
同社は、水晶素材(quartz)を使ったMEMSデバイスをQMEMS製品として展開している。現在製品化できているのはジャイロセンサー「XV-8000シリーズ」で、カーナビゲーションシステムを中心に提案活動を進めている。今回のCEATECでは、ダッシュボードの傾きに合わせた傾斜実装が可能な「XV-8000LK」を発表した(写真2)。自動車メーカーの純正品をはじめ、ダッシュボードに組み込む(インダッシュ)タイプのカーナビの実装基板は、水平方向に対して下側に傾いた状態で稼働させることになる。従来はソフトウエアで傾きを補正していたが、十分に補正できない場合があり、傾斜実装への市場要求が出ていた。
XV-8000LKは、2006年10月発表の「XV-8000CB」をベースに、傾斜角度10度もしくは20度で実装できるパッケージを採用した。パッケージサイズがXV-8000CBの5.0mm×3.2mm×1.3mmに比べて6.0mm×4.8mm×3.3mmと若干大きくなっているほかは、感度25.0mV/deg/s、検出範囲±60度、使用温度範囲-40~85℃などの性能は変わっていない。「ほかにも、市場が拡大しているPND(portable navigation devaice)向けに、3.0V±0.15Vという低電圧駆動が可能な『XV-8100CB』を加えて、顧客の要求を満足できるようにラインアップを拡充している」(エプソントヨコム)という。サンプル価格は2000~3000円だが、量産出荷時にはカーナビ用ジャイロセンサーの市場平均価格である700~800円以下を目指す。同社ブースでは、開発中の加速度センサーや圧力センサーの展示を行っているが、要求仕様の厳しい車載向けの開発は民生品向け以降になるもようだ。
また、使用温度範囲125℃までに対応する水晶発振器「SG-210B」を参考出展した。2008年末までの製品化を計画している。高熱耐性のデモとして、高温に熱したオイルに実装基板を直接入れて動作させていた(写真3)。「従来、車載マイコンのクロック保証はマイコン内部で行うことが多かったが、最近ではクロック保証を切り離して水晶発振器に任せたいというトレンドも出てきている。この場合水晶発振器もエンジンルームで使える125℃対応が必要になる」(同社)という。