ソニーの「PlayStation3」と米Microsoft社の「Windows Vista」の発売延期が今春の大きな話題となった。しかし、この発売延期はPlayStationやWindows Vista搭載パソコンに部品を供給するベンダーにとって、それほど大きな問題ではないようだ。
世間の注目を浴びるような新製品の主要部品を供給するサプライヤは、「その大手メーカーにスタッフチームを派遣するのが普通」だと、米Jon Peddie Research社のJon Peddie社長はいう。「いつ何が起こっても、パートナはそれを把握している」。
さらに、ITバブルがはじけて以来、ベンダーは自社を守ることに注意を払っている。その多くは顧客と契約書を交わし、委託先や契約業者を利用している。顧客との間では、製品の発売時期が明らかになるまで、需要の変更や、半導体部品の最終組み立て、パッケージング、テストの遅れでさえも、すぐに通知されるような電子的仕組みを構築している。
「請負業者の環境は以前に比べてかなり改善されている」と、米Avnet社のディストリビュータ部門であるAvnet Electronics Marketing社のサプライチェーンサービス担当副社長Greg Frazier氏はいう。今では、「どこにいつ部品が到着し、どこに責任があり、その責任を誰が負うのか」がはっきりしているという。
Vistaの発売延期(2006年の第4四半期から2007年1月へ)は、新しいインターフェースを取り入れたパワフルなパソコンを、ホリデーシーズンに合わせて売りたいと考えていたベンダーには打撃を与えたかもしれない。また、Vistaの最先端機能をサポートするグラフィックスカードやメモリーチップのメーカーにも影響があるだろう。
PlayStation3の場合は、米IBM社、東芝、ソニー(この3社はPlayStationのコアとなるCellチップを製造している)だけでなく、製品本体を製造する請負メーカーや、抵抗、回路基板、筐体、ケーブル、周辺部品などのメーカーすべてに影響を及ぼす可能性がある。(続く)
(Electronic Business)