米The MathWorks社は、設計開発/シミュレーション環境「MATLAB/Simulink」用の新製品として、米Cadence Design Systems社の機能検証プラットフォーム「Incisive」との統合運用を実現するソフトウエア「Link for Cadence Incisive 1.0」を開発した。日本国内では、サイバネットシステムが販売を始めた。個人向けライセンスでの販売価格は36万円。
Link for Cadence Incisive 1.0は、MATLAB/SimulinkとIncisiveプラットフォームとの双方向インターフェースを提供するソフトウエア。具体的には MATLAB/Simulinkで構築したシステムモデルを、独自のハードウエア記述言語(HDL)コード生成技術によってVerilogで記述されたモデルに変換する。このデータを使えばIncisiveプラットフォームとの統合運用が可能となる。この結果、半導体設計の初期段階から、 MATLAB/SimulinkとIncisive間で連携を取りながら、それぞれのモデル構築機能やシミュレーション機能を包括的に活用できるようになった。このため、問題点の早期解決による設計期間の短縮や、検証プロセスの効率向上を実現できる。
The MathWorks社でシグナルプロセッシング&コミュニケーションズの製品マーケティングマネジャを務めるArun Mulpur氏は「製品開発で起こる問題のほとんどは、仕様策定と設計の段階までで発生しているが、実際に発見されるのは実装やテストの段階だ。問題点の発見が早いほど、開発コストの増大を抑えて、市場投入の遅れなどによる機会損失を防げる。当社はすでに、米Texas Instruments社の『Code Composer Studio』、米Mentor Graphics社の『ModelSim』との統合用ソフトも発売しており、今回の新製品でSoC(system on chip)、ASIC分野に強いCadence社の製品にも対応したので、半導体開発の多くの領域で設計/検証プロセスの効率化に貢献できるようになる」と話す。
また今回のバージョン1.0では、標準でサポートするHDLはVerilogのみとなっている。VHDLは次バーションで標準サポートする予定だ。
(朴尚洙)