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ディスクリート構成の高輝度LED駆動回路

[issued: 2009年7月号]

Dhananjay V Gadre インドNetaji Subhas技術研究所


図1 ディスクリートで構成したDC-DCコンバータ
HB LEDを十分な電流で駆動できる。


図2 シミュレーション結果
上の波形はMOSFETのドレイン電圧、下の波形はトランジスタQ1のベース電圧を表している。

 高輝度LED(HB LED)を駆動するには、大きな電流が必要になる。駆動用の電源として電圧源を使用する場合、HB LEDに流す電流の値は、直列に接続した抵抗の値によって設定する。そのため、電圧源として電池を使うと、電池の消耗とともにLEDの発光輝度が低下してしまう。また、直列抵抗で消費する電力も問題になる。

 こうした問題は、電圧源としてDC-DCコンバータを使用すれば改善できる。例えば、電池として6Vのシール(密閉)型鉛蓄電池を使用する場合などのように、電池の電圧がLEDのターンオン電圧よりも高いなら、降圧型DC-DCコンバータを使用すればよい*1)*2)。本稿では、こうした目的に使用する降圧型DC-DCコンバータをディスクリート部品だけで構成する方法を紹介する。

 使用する部品は、図1に示すように2個のバイポーラトランジスタ、1個のpチャンネルMOSFET、1個のインダクタ、1個のショットキーダイオード、数個の抵抗である。この回路ではHB LED(図のD1)として、米Philips Lumileds Lighting社製の1W/白色タイプのものを使用している。HB LEDの輝度レベルは抵抗R1の値で設定する。R1の値を大きくすると、輝度は低下する。

 この回路において、スイッチS1を操作して電池の電圧を回路に供給した瞬間を考える。電圧を供給する瞬間には、D1に直列に接続された抵抗R1での電圧降下は0Vである。そのため、トランジスタQ2はオフの状態にある。一方、トランジスタQ1は飽和状態となり、Q3のMOSFET(米International Rectifier社の「IRF9540」)がオンして、その結果、電池の電圧がインダクタL1を経由してHB LEDに加わる。これに伴って、抵抗R1を流れる電流が増大し、Q2がオンになる。Q2がオンになるとQ1がターンオフし、その結果、Q3もオフになる。Q3がオフしている間も、D1にはショットキーダイオードD2、インダクタL1の経路で電流が継続して流れる。

 以下、この回路のシミュレーション結果と評価結果を示す。回路の動作解析には、米Linear Technology社のウェブサイトから無償で入手できるシミュレーションソフトウエア「SwitcherCAD‐III(LTspice)」を使用した。ただし、このソフトウエアにはQ3として使用しているIRF9540のモデルは含まれていない。そこで、米International Rectifier社製の「IRF9Z24S」のモデルを代替として用いてシミュレーションを行った。図2に示したのが、Q3のドレイン電圧およびQ1のベース電圧のシミュレーション結果である。一方、図3に示したのは、これらの波形に対応する評価結果(オシロスコープ波形)だ。図2と図3の結果はよく一致していることがわかる。

 このDC-DCコンバータ回路の変換効率は、6V〜10Vの入力電源電圧に対して60〜95%であった。


図3 評価結果(オシロスコープ波形)
上の波形はMOSFETのドレイン電圧、下の波形はトランジスタQ1のベース電圧を表している。
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