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米Broadcom社は2009年2月、GPS(全地球測位システム)、Bluetooth、FM送受信の機能を1チップに集積した携帯機器向けIC「BCM2075」を発表した(図1)。65nmのCMOSプロセスを採用した製品であり、パッケージは0.4mmピッチのWLBGA(0.5mmピッチのμFBGAもサポート)。プリント配線板上での実装面積を50mm2以下に抑えられるという。一部ユーザーにはすでにサンプル出荷を開始しており、価格は要問い合わせ。
Broadcom社は、これまでにBluetooth/FM受信機能を1チップ化した「BCM2048」、WLAN(IEEE 802.11a/g)/Bluetooth/FM受信機能の「BCM4235」、Bluetooth/FM送受信機能の「BCM2049」、WLAN(IEEE 802.11a/g/n)/Bluetooth/FM送受信機能の「BCM4329」などの「コンボチップ」を順次製品化してきた。BCM2075は、この流れを汲んだもので、携帯型ナビゲーション機器や、デジタル衛星放送受信機、携帯型メディアプレーヤなどの各種モバイル端末において、GPS、Bluetooth、FM送受信の各機能を、相互に干渉を及ぼすことなく、同時に利用できるようにするというものだ。また、MP3/AACオーディオ機能にも対応しており、アナログ入出力機能も備える。
BCM2075の機能ブロック図は図2のようなものとなる。英ARM社のCPUコア「Cortex-M3」を搭載しており、これが各種処理/制御を担う。GPSとBluetoothのそれぞれに対応したRF回路/ベースバンド回路、FM送受信用のRF回路、オーディオ入出力用のステレオA-D/D-Aコンバータを搭載し、各種信号のやりとりはバスマトリクス経由で行う。機器の主機能を担うホストCPUシステムとは、ホストインターフェース部を介してやりとりする。このブロックには、図に示した各種インターフェースが用意されている。Broadcom社バイスプレジデント兼ワイヤレスコネクティビティグループ ワイヤレスパーソナルエリアネットワーキングビジネスユニット本部長のCraig Ochikubo氏は、「このアーキテクチャは、低消費電力化に向けて最適化されたものだ。また、65nmプロセスを採用していることも消費電力削減に大きな効果をもたらしている。システム全体として見た場合にも、ホストCPUなどにおける処理負荷を削減できるというメリットがある」と説明した。なお、消費電力に関する具体的な数値は明かしていないが、機器に組み込んだ状態で、FM送信機能を用いたオーディオ用途の場合で33時間、MP3/AACオーディオの有線再生で50時間、Bluetoothを利用したオーディオ処理で35時間、FM受信機能を用いたMP3録音で33時間の利用に対応できるという。
GPS機能としては、A-GPS(Assisted GPS)に対応し、受信感度は-157dBm。ホストCPUに対する処理要求を最小化することで、競合品と比べてトータルでの消費電力を50%削減できるという。Bluetooth機能は、Bluetooth 2.1+EDR(Enhanced Data Rate)に準拠している。さらに、受信側ではパケットデータの損失を補う技術を採用したり、送信側出力電力を+10dBmにしたりすることで高性能化を図っている(「SmartAudio」技術)。FM機能は、世界中のFM放送をカバーするための65MHz~108MHzの受信機能と、76MHz~108MHzの送信機能を備える。送受信とも、RDS(Radio Data System)、RBDS(Radio Broadcast Data System)にも対応する。
(飴本 健)
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