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米LSI社は2008年9月、データ転送速度6ギガビット/秒(Gbps)に対応したSAS(Serial Attached SCSI)コントローラIC「LSISAS2008」とSAS RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)コントローラIC「LSISAS2108」を発表した。LSISAS2008は、ブレード/エントリ/ミッドレンジのサーバー機器のほか、外部ストレージシステムの用途に向ける。一方のLSISAS2108は、エントリレベルからミッドレンジのサーバー環境向けDAS(Direct Attached Storage)などで用いる製品である。両製品ともすでにサンプル出荷が開始されている。
両製品とも、SASおよびPCI Express技術における拡張機能を搭載しており、既存の1.5Gbps/3Gbpsに対応したSAS技術との互換性も確保している。いずれもホスト側とドライブ側に8ポートずつのコネクタを搭載する。このほか、EMI(電磁干渉)低減のための拡散スペクトルクロッキング、マルチベンダーでの相互接続性を保証するための標準ゾーニングスキーム、6Gbpsの転送速度を高い信頼性で実現するための判定帰還等化(DFE:Decision Feedback Equalization)などの機能が採用されている。
また、両製品ともLSI社の内部RAID製品と統合することが可能で、これによって冗長性と可用性を満たした低コストで高性能なRAID環境を構成することが可能になるという。RAIDレベルは、0/1/1E/10に対応している。
LSI社でストレージ製品担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるPhill Bulinger氏は、「2008年11月には業界団体であるSTA(SCSI Trade Association)が6GbpsのSASについて相互運用性テストを行う予定だ。2009年後半には6Gbpsに対応したSAS製品がOEM(相手先ブランド製造)企業から出荷されると見られる。完全なエコシステムが実現されることで、3GbpsのSAS、および2Gbpsもしくは4Gbpsのファイバチャンネルからの置き換えが進むことが期待される」と説明する。
LSI社の2008年第2四半期(2008年4月~6月)における売上高を製品分野別に見ると、ストレージ向けICが3億600万米ドルで44%、ストレージシステム製品が2億3000万米ドルで33%、ネットワーク向け製品が1億4000万米ドルで20%、知的財産が1400万米ドルで2%であったという。また、同四半期の売上高を地域別に見ると、アジアパシフィック(日本を含む)が57%、北米が31%、欧州が12%となり、日本市場は「7~10%程度を占めた」(Bulinger氏)という。
2006年第1四半期から2008年第2四半期における同社のSAS IC製品の出荷実績は1000万個以上となり、同市場で80%以上のシェアを誇る。Bulinger氏は、「現在の市場シェアのほとんどは3Gbpsに対応したSAS製品群で、業界のリーダーとしての地位を確立してきた」と述べる。さらに同氏は、SAS市場でのLSI社の強みについて、「他社に先駆けて製品を市場投入できたことに加え、コントローラICをはじめ、エクスパンダやRAIDソフトウエアなど、トータルで製品を提供することができる。また、仕様についてもオープンな業界標準に対応していることが市場に受け入れられている理由だ」と説明する。
なお、12Gbpsに対応した次世代SAS製品についてBulinger氏は、「すでに業界では次のロードマップとして語られている。次世代SASについても業界標準となる製品の開発を目指し、引き続き先導的な役割を果たしていきたいと考えている」とした。ただし、具体的な製品の投入時期などについては、「おそらく数年後になるだろう」(同氏)とするにとどめた。
(鉄井 亮一)
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