MAGAZINE ARTICLES
|
|
英ARM社は、MID(mobile internet device)などのインターネット対応機器に向けた事業を強化していく。そのために、ウェブブラウザなどを提供するソフトウエアベンダーとの連携を強化し、ARMプロセッサ上で動作する関連ソフトウエアを充実させる。また、ARMプロセッサと組み合わせて使うグラフィックスプロセッサ「Mali」のシリーズ展開も同時に進めていく。
MIDとは、インターネットに常時接続でき、パソコン並みの機能とパフォーマンス、携帯電話機並みの可搬性と低消費電力をコンセプトにした商品である。ARMプロセッサを搭載した製品の中では、フィンランドNokia社の「N810」や米Apple社の「iPod touch」などがMIDと呼ばれている。両製品の形態は大きく異なるが、いずれもインターネットへの接続機能を備えている。
ARM社マーケティング部門のバイスプレジデントを務めるIan Drew氏は、「ARMアーキテクチャのプロセッサを搭載したモバイル機器を使って、フル機能のインターネット接続を体験することが可能となれば、その市場は急速に成長するだろう。そして、新たなインターネットユーザーを生み出すことができる」と語る。
こうした中で米Adobe Systems社は、2008年5月にFlash技術のオープン化を進めるための「Open Screen Project」を発表した(図1)。このプロジェクトでAdobe社は、Flash Playerの次世代製品ではx86アーキテクチャとARMアーキテクチャのプロセッサを同時にサポートしていくことを表明している。こうした動きについて、ARM社のDrew氏は次のように語る。
「ARMプロセッサがAdobe社のサポートを受けられることになったので、MID向けの事業を展開していく上での大きな障害が1つなくなった。Adobe社をはじめとするソフトウエア企業/団体と協力していけば、ARMプロセッサを搭載した多くの機器でインターネットを体験できるようになる」。
オープンソースコミュニティである米Mozilla Foundationとの連携もその一例である。この連携により、ウェブブラウザ「Firefox」がARMプロセッサ向けに最適化された。その結果、ARM用に最適化されていない従来のFirefoxをARMプロセッサ上で動作させた場合に比べて、「そのパフォーマンスは6倍向上した。これはノート型パソコンで利用した場合と同等のスピードである」とDrew氏は語る。また、ARMプロセッサを搭載するNokia社の携帯端末は、米Microsoft社のウェブブラウザのプラグイン「Silverlight」もサポートしている。ARMプロセッサベースの機器でも、ウェブブラウザの利用環境はパソコンと近い状況となりつつある。
さらにDrew氏は「当社にとって大切なのは、当社製品に対応したソフトウエアが幅広く展開されることだ。つまり、エンドユーザーが望むソフトウエアを選択できるようにする。OSについても同様なことが言え、WindowsにもLinuxにもSymbian OSにも対応できなければならない」という。
ARM社は、ARMプロセッサにかかわるソフトウエア展開に加えてグラフィックスソリューションの提供にも力を入れる。その中核となるのがグラフィックスプロセッサ(GPU)コアのMaliである。同GPUは、この2年間でスウェーデンEricsson社やオランダNXP Semiconductors社、スイスMicronas社、米Zoran社など11社にライセンスされた。すでに同GPUが搭載されたアプリケーションとしては、携帯電話機、セットトップボックス(set top box)、車載ナビゲーションなどがあるが、そのほかに、MID製品も出荷されている。
ARM社でビジネス開発ディレクタを務めるBorgar Ljosland氏は「当社は常にアプリケーションを意識しながらプロセッサコアを開発し、同時にその処理に必要となるソフトウエアも用意してライセンスする。そして、その機能をハードウエアアクセラレーションに進化させていく」と述べる。
GPUの用途として同社がフォーカスしているのは家庭用ゲーム機器「プレイステーション3」相当の体験ができる「3Dゲーム」と「ナビゲーション」、「ブラウザ/UI(user interface)」の3つの領域だ。これらのうち、ナビゲーションではブレンディングや高品位のスムースエッジ、ブラウザ/UIでは画像の高速レンダリングとズーミング、テクスチャマッピング、画像の拡大/縮小などのグラフィックス処理機能を提供する。
ARM社はMaliファミリのハイエンド製品として「Mali-400MP」を2008年6月に発表した。最高で毎秒1ギガピクセルの処理性能を実現する。また、アプリケーションによって、フラグメントプロセッサと呼ぶコアを1~4個まで任意に内蔵することができる。消費電力のさらなる低減に加えて、メモリー帯域幅、スケーラビリティなどが従来に比べて改善されている。Maliファミリとしては、2007年2月に「Mali55」と「Mali200」を発表しているが、Mali-400MPの追加により、Maliファミリはスマートホンから1080p対応のデジタルテレビまで、幅広いグラフィックスソリューションを提供することが可能となった。
(馬本 隆綱)
Cortexファミリのプロセッサは、あらゆる必要性能レベルにわたり、特定市場向けのアプリケーションに…
ZeBu-Server は、ラピッド・プロトタイピング並みの価格対性能比と容易なセットアップ、および…
3次元測定機・3Dスキャナー活用ツール支援ツール Reshape(リシェイプ)3次元測定機が手ごろな…
製品設計では、CADにより製品/ユニット/部品の形状および配置を定義しますが、それ以前に、製品/ユニ…
ビジョンとコントロールの親和性を大幅に強化して、検査・識別の自動化による製品の生産効率、品質の向上お…
Catapult C SynthesisによるSystemCモデリング、合成および検証
Catapult C Synthesisは、複雑なASICのシステムレベルでのモデリング、検証、合成のためにSystemCサポートを追加しました。サイクル精度と…[メンター・グラフィックス・ジャパン]
アナログ・デバイセズに寄せられた珍問/難問集より<Issue 34>
容量切除術ですって? ものすごく痛そう!Q. 高速トリプル・アンプの1つが発振します。どこが悪いのでしょうか?[アナログ・デバイセズ]
圧力センサを用いた液位監視
今日、液位監視は、自動車、オイル、水、ガスなど、多様な産業分野で重要な役割を果たしている。本稿では圧力センサを用いて液位監視システムを自動化する方法のほか、A/…[ナショナル セミコンダクター ジャパン]
リニアテクノロジー 高性能アナログICの新製品情報 最新7月版
オペアンプ、データ変換、インタフェースなどシグナルチェーン関連および、スイッチング・レギュレータ、リニアレギュレータ、LEDドライバ、Module、PMICなど…[リニアテクノロジー]
停電時運転継続用バックアップ・バッテリを置き換えることができるスーパーキャパシタ
スーパーキャパシタ(またはウルトラキャパシタ)は、短時間のエネルギー保存のアプリケーションや間欠的高エネルギー・パルスを必要とするアプリケーションに用途を広げて…[リニアテクノロジー]
アナログ・デジタルの仕様とパフォーマンス特性の用語集
この用語集は、テキサス・インスツルメンツのデルタ・シグマ()型、逐次近似レジスタ(SAR)、およびパイプライン ADコンバータの仕様と性能特性に関する定義を収録…[日本テキサス・インスツルメンツ]
エミュレーション: ハードウェア/ソフトウェア協調検証を可能にするエミュレータをASIC検証へ適用することによってテストを非常に高速に実行でき、シミュレーション…[日本イヴ]
革新的な検証アプローチEVEは、従来のエミュレータとラピッドプロトタイピングの長所を併せ持つ、まったく新しいハードウェア活用型検証手法を開発し、それを一枚のボー…[日本イヴ]
電磁波解析専用ソフトウェア PAM-CEM
電磁波関連機器・部品の解析設計を支援する電磁波解析専用ソフトウェア(CAE)です[特長]・「EMC・EMI問題への対策」を支援 有限差分時間領域法(FDTD)の「PAM-CEM/FD」または有限要素時...[日本イーエスアイ]
|
アナログ電子回路コミュニティ
技術者のための掲示板サイト |
|
Design Hint&Tips
アナログ設計回路の基礎から最新技術動向まで |
|
最適なソリューションを提案する パナソニックの最新キーデバイス パナソニック エレクトロニックデバイス |
|
MCU EXPO.COM
MCUの総合情報サイト |
|
Green Power Solution
電源IC & アナログ情報サイト |
|
FPGA Insights
FPGAの総合情報サイト |
|
ANALOG TECH & INFO
アナログ半導体の総合情報サイト |
|
特集 カーエレJAPAN |
|
特集 ET 2009 |