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Kevin Bilke 米Maxim Integrated Products社 |
本稿で紹介するのは、AC信号を用いてケーブルの断線をチェックする回路である(図1)。この断線チェッカを使用すれば、修理部門などで多芯ケーブルの不具合を診断する際の良否判定テストを簡素化できる。ケーブルがオープンになる不具合はコネクタ端で発生することが多いが、このチェッカを使えば、ケーブル端での断線の有無を判定できる。そのため、問題のないケーブルを分解する必要がなく、不要なリスクが避けられる。また、ケーブルがシステムに組み込まれていて、両端が離れた場所にある場合のテスト機器としても効果的に活用することができる。
このテスターではケーブル芯線の1本にAC信号を送り、ほかの芯線との間の容量性結合の有無を調べる。容量性結合が存在しない場合には、信号を入力した芯線に断線個所があると判定する。この判定の後に、ケーブルを分解して修理を行うことになる。
図1において、IC1としてはMaxim Integrated Products社製の低消費電力デュアルコンパレータ「MAX9022」を用いている。回路の初段部分には、約155kHzの周波数で発振する弛張発振回路を構成している。IC1Aの出力は、ピークツーピーク振幅がほぼその電源電圧に等しくなる。この出力を試験の対象とするケーブルのコネクタに印加する。
図1の回路の後段には、線間容量により誘導されるAC信号が入力される。この入力信号はまず1対のシリコンダイオードによって整流され、この整流信号がコンデンサC5によって積分される。抵抗R5はノイズ除去の効果を持ち、またテストの完了後にコンデンサC5を放電させる役割も果たす。IC1A出力部の抵抗R4とIC1B入力部のコンデンサC4は回路の保護素子としても機能する。
検査の対象となるケーブルの容量が100pF以下の場合には、ケーブルが断線していると判定される。標準的なケーブルであれば線間容量は200pF程度になるので、この値でも十分判定できる。また、この回路は電源ラインから60Hzのノイズを拾ったとしても誤動作することはない。コンパレータの使用法としては、検査結果の出力回路の駆動には、電流の吸い込み(シンク)ではなく、電流を供給(ソース)を用いる構成とした。回路の出力部には、コストや動作電圧範囲が同等な代替構成としてもよい。回路全体の消費電流は40μA以下であり、1.5VのAA/AAAサイズの電池3個で駆動できる。100nFのコンデンサC3としては、デカップリング用の標準的なセラミックコンデンサを使用できる。その他の受動部品も、特に厳格な特性は必要としない。ダイオードD1、D2およびD3にはシリコンダイオードを用いている。
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