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米Freescale Semiconductor社は、1970年代から車載半導体を供給し続けている。2007年度の全社売上高は57億米ドルで、このうち約30%が自動車向けとなっている。特に、パワートレイン用マイクロプロセッサの市場では5割に近いシェアを持つという。また、AUTOSARやJasParといった標準化機関への参画をはじめ、FlexRay、LINなど車載LANの標準規格の策定でもリーダーシップを発揮する。同社のシニアバイスプレジデントでグローバル・オートモーティブ・マーケティング責任者などを務めるDenis Griot氏に、車載半導体事業の戦略などを聞いた。
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「パワートレイン」、「安全」、「インフォテインメント」の3分野を戦略的に強化していく。この3分野はグローバルな市場でいずれも年率8~10%の成長が期待できる。特に、日本メーカーの自動車生産台数は2000年から2013年までに年平均7%増で成長すると予測されている。日本は世界から注目されている市場だ。
Power Architecture技術をベースとした32ビットマイクロコントローラ製品だ。2気筒から8気筒までのエンジンを同一のアーキテクチャでシームレスにサポートできる製品群を用意している。パワートレインの制御は自動車のCO2排出を削減するための重要な技術の1つである。この市場で当社は約45%のシェアを持つなど極めて大きな強みを持っている。
2007年に、Power Architectureをベースとしたマイクロコントローラを3000万個出荷し、累計出荷数は1億個を超えた。このマイクロコントローラを搭載したプラットフォーム製品を活用することで、ECU(electronic control unit)の設計期間を短縮し、開発コストを低減することが可能となる。
エアバッグシステムでは独自技術を提案している。それは「DSI(distributed sensor interface)」と当社が呼ぶバス技術だ。これを使えば、エアバッグシステムを構成する複数のセンサーやECUなどをつなぐネットワークを2本線で構築できる。そのため、従来に比べてハードウエアを簡素化できる。その上、ある個所でバスが断線した場合、従来はシステムすべてがダウンしていたが、DSIは断線個所以外のノードからは通信が行えるシステムなので、ロバスト性が高い。DSI技術によってフォルトトレランスなエアバッグシステムを実現できる。
当社はこれまで、ネットワーク技術に対して積極的に開発投資を行ってきた。「X by Wire」は将来の自動車にとって欠かせない技術の1つであり、それを可能にするのが次世代の車載ネットワークと言われるFlexRay技術だ。こうした新しいネットワーク技術が市販車に浸透することによって、次世代の安全システムを実現することが可能となる。
インフォテインメント機器(車載情報機器)にはナビゲーション機能に加えて、外部との通信機能やマルチメディア機能などが統合されている。この分野では日本メーカーがトップランナーで、日本市場を制することが世界市場を制することに直結するだろう。
当社は携帯電話端末向けにさまざまなIP(intellectual property)コアを所有しており、「i.MXアプリケーションプロセッサ」をベースにしたスマートホン向けプラットフォームを提供してきた。接続性に優れたこの技術をインフォテインメント機器向けに展開していく。
アナログ機能とデジタル機能を融合した製品を開発している。その1つが8ビットマイクロコントローラとモータードライバを1パッケージにした製品だ。現在は簡単なモーター制御用途だが、今後はパワーウィンドウやサンルーフの制御などの用途にも向けたい。この製品は日本の大手ユーザーに好評で、当社事業の柱となる製品の1つになりつつある。
(聞き手=馬本 隆綱)
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