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多くの半導体メーカーが、自動車市場を重点分野の1つと定め、製品開発やグローバルなサポート体制の拡充などに力を入れている。車載半導体市場では、圧倒的なシェアを持つ企業はまだ存在せず、「勝ち組」の仲間入りを目指す半導体メーカーは多い。NECエレクトロニクスのマイクロコンピュータ事業本部自動車システム事業部長を務める金子博昭氏は「当社の車載マイコン事業の売上高は2007年度で1000億円に達する見込みだ。この数字の達成は今後の事業を拡大していく上での大きな節目となる」と語る。
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当社の車載マイコン事業の売り上げは、2006年度実績の920億円に対し、2007年度は1000億円を見込んでいる。地域別の売り上げ構成比率は日本が40%、欧州27%、米国13%、アジア地域が20%となっている。
2010年度には1400億円の売上高を計画しており、この時点で世界の車載マイコン市場においてシェア20%を獲得して、この分野で世界ナンバーワンのメーカーを目指したい。
ここ2~3年、欧州における当社の売上高は年率18%で増加しており、伸び率が最も高い地域となっている。4年前から提案してきたボディ制御向けマイコンの商談が受注に結び付いた結果だ。特に、ボディ制御には仕様の異なる多くのマイコンが使われている。その上、顧客は開発済みのソフトウエア資産を有効活用するために、プラットフォーム戦略を展開している。
こうした状況の中で、当社は32ビットマイコン「V850」を中心に、1つのアーキテクチャでほとんどのニーズに応えられる製品の品ぞろえを図ってきた。車載用に特化した150nmプロセスを使ったフラッシュマイコンの品種数は140に達している。このような当社の製品戦略が、顧客のニーズに合致した。
当社はすべてのマイコンにフラッシュメモリーを搭載していく「All Flash」のコンセプトを展開している。車載マイコンでも第3世代と当社が呼ぶ150nm品からこのコンセプトを適用した。量産時にはメモリー容量や端子数が異なる5~6品種のマイコンを、1枚のシリコンウェーハ上に一緒に作りこんでいる。これによって、同じ品種数のマスクROM品を生産する場合に比べて必要なマスクの総数を削減することができた。
このような方法で製造した品種の振り分けは、パッケージングの工程で行っている。拡散工程は1つの計画に基づいて進め、パッケージングは顧客への出荷時期に合わせて行う。このようにすれば、品種数を増やしても完成品の在庫が増えることがない。
2008年中に、90nmプロセスを使った第4世代マイコンのサンプル出荷を始める予定で、200品種以上の製品を用意していく。量産時期は2010年ころになるだろう。
第4世代品は、第3世代品との上位互換性を保ちつつ、CPUコアはV850の改良版とし、3種類のサブシステムを準備していきたい。例えば、エンジン制御向けマイコンには高い性能が要求されるので、そのニーズにも応えていきたい。また、第4世代品ではFlexRayコントローラを内蔵する。
中国北京市にある当社の中国法人「NECエレクトロニクス中国」の中に、自動車ビジネスユニットを2008年4月に設ける。これまで、中国の大学や自動車関連企業に対して行ってきた車載マイコンの開発支援活動に加えて、車載半導体にかかわる営業部門や顧客サービス部門、品質管理部門などをビジネスユニットとしてまとめ、対応を強化していく。2013年までに技術者を100人に増やし、売上高300億円を予定している。
中国には日欧米の主要顧客がすでに進出している。まずは日欧米メーカーに対する中国でのサポート体制を充実させ、将来的には中国企業への対応も行いたい。中国の車載半導体市場は、今後2012年までに年間20%の成長が見込まれている。それだけに、2010年以降は中国での売り上げを増やしていく。
(聞き手=馬本 隆綱)
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