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eSATAインターフェースは、理論上は非常に高速だが、実際に高いパフォーマンスを得るには膨大な開発コストが必要となる。次世代の機器設計では、このeSATAを採用し、コスト増を覚悟すべきなのか。それとも従来のインターフェースで満足すべきなのだろうか。これについて、筆者はさまざまなベンチマークテストを行うことで検証を試みた。本稿では、その概要を報告する。 Brian Dipert |
多くの消費者は、ストレージデバイスの容量を増やすために筐体のフタを開けるのは面倒だと思っている。また、メーカー/サービスプロバイダは、そうしたことを顧客にさせたくないと考えているものだ。彼らにとって、高性能な外部ストレージデバイスはまさに待ち望んでいたものである。
筆者は、過去数年間におけるストレージデバイス関連のインターフェースの歴史を振り返ってみた。その結果、特に注目すべきこととして次のようなことに行き当たった。
●2000年4月、USB 2.0の仕様が発表された。480メガビット/秒の高速モードのサポートが追加され、12メガビット/秒をサポートしていた前バージョンよりも大幅にパフォーマンスが向上した
●2001年5月、IEEE 1394規格策定委員会が、転送速度800メガビット/秒のサポートを追加した仕様改訂案のバージョンbを発表する。この転送速度は、第1世代のIEEE 1394a、すなわちFireWire 400の2倍のスピードに相当する。その後2002年4月に、委員会はFireWire 800と呼ばれるIEEE 1394bを承認した
●2005年8月23日、SATA(serial advanced technology attachment)を推進する国際組織が、同規格バージョン2.5のインターフェース仕様を発表した。同バージョンで特筆すべきことは、eSATA(external SATA)インターフェースが規定されていることである。それまで数々の企業が独自に外部用のSATA方式を考案していたが、このeSATA規格に一本化されることとなった*1)
米Silicon Image社とそのパートナ企業やそのライバルである米Addonics Technologies社などの企業は、少なくとも2003年半ばからこのeSATAを推進している*2)。その状況を見てから4年間、筆者はeSATAが推進される理由について考え続けてきた。例えば、ハードディスクドライブ(HDD)に内蔵されたRAMキャッシュからの小サイズのデータやバーストデータをやり取りする場合には、SATAの1.5ギガ~3ギガビット/秒のデータ転送速度が有効であるかもしれない。または、大規模なRAID(redundant array of inexpensive disks)0のHDDアレイなど、並列アクセスされるHDDのクラスタで有効だと考えられる。しかし、既存のハードディスクが備える40メガバイト/秒~60メガバイト/秒という転送レートの原理的な限界を考えると、数個のHDDをつないだ構成ではeSATAの高いパフォーマンスを生かしきれないように思える。
FireWire 400とUSB 2.0は、少なくとも仕様において1個のHDDのインターフェースとしては十分である(表1)。従って、機器の外部にハードディスクを接続するならば、これらのような一般的なインターフェースを利用しようと考えるだろう。
また、既存のシステムにすでにUSB 2.0とFireWire 400のどちらか、あるいは両方が組み込まれているならば、eSATAポートを取り付けるためにハードウエアやソフトウエアに費用をかけることにどれほどの意味があるのだろうか。
同様に、FireWire 400を利用する予定ならば、コストはかかっても下位互換性のあるFireWire 800をサポートするように設計をアップグレードすべきなのだろうか。
これら2つの疑問が、筆者が今回の実践プロジェクトに取り組もうと思ったきっかけだった。本稿では、その初期段階における結果を紹介する。
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