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Spansion社、4ビット/セルの情報を
記憶できるフラッシュメモリーを開発

[issued: 2006年11月号]


 米Spansion社は2006年10月、フラッシュメモリーで1つのセルに4ビットの情報を記憶できる「MirrorBit Quad」技術を開発したと発表した。この技術と90nmプロセス技術を使い、2006年後半には512M/1G/2Gビットのフラッシュメモリーを生産する予定だ。これを機に、デジタルメディア市場やリムーバブルストレージ市場にも進出していく計画で、新市場の開拓に向けてメモリーコントローラ技術やリムーバブルストレージの販路を持つ企業などとの連携を強めていく考えである。

 同社はこれまで、異なる2つの領域にそれぞれ1ビットの情報を記憶することで、1つのセルに2ビットの情報を保存できる「MirrorBit」技術を使ったフラッシュメモリーを量産している。新たに開発したMirrorBit Quad技術は、異なる2つの領域にそれぞれ2ビットの情報を保存する。これによって1つのセルに4ビットの情報を蓄えることができる(図1)。

 このため、同一プロセスで1Gビット品を製造した場合、MirrorBit Quad技術を使ったチップの面積は、従来のMirrorBit技術を使った場合に比べ55%に小さくできる。競合するマルチレベルセルタイプのNAND型フラッシュメモリーに比べても、ビット当たりのセルサイズを最大で30%小型化することができるという。

 MirrorBit Quad技術を使ったフラッシュメモリーは90nmプロセス技術で量産に入るが、2007年には65nmプロセス技術を用いて、1G/2G/4G/8Gおよび16Gビットのフラッシュメモリーを生産する予定である。同社の社長兼CEO(最高経営責任者)を務めるBertrand Cambou氏(写真)によると「2008年には32Gビット品も生産していく」計画だ。

65nm/45nm対応の新ライン、
2007年7月稼働
図1 MirrorBit Quadの4ビット/セルの構造
図1 MirrorBit Quadの4ビット/セルの構造

 Spansion社は65nm/45nmプロセス技術に対応する量産ラインの建設も始めた。2006年9月に着工した新ライン「SP1」(福島県会津若松市)は300mmウェーハに対応しており、2007年7月の稼働を目指している。2008年下半期には45nmプロセス技術による生産も始める予定。また、同社は会津若松市内の別の場所にある半導体工場「JV1」と「JV2」を1億5000万米ドルで富士通に売却することで合意しており、工場の売却益をSP1の投資に充てる。

新市場開拓に向けた新組織

 Spansion社は新たな市場開拓に向けて新事業部「メディア・ストレージ・ディビジョン」を設置した。同事業部はマスストレージやデジタルメディアアプリケーションをターゲットにする。同社はこれまで、携帯電話機や家電機器、自動車/電装機器向けを中心にNOR型/ORNAND型フラッシュメモリーの売上高を伸ばしてきた。「良いパートナーが見つかればリムーバブルストレージ市場にも参入したい」(Cambou氏)考えで、今後は従来の用途に加え、韓国Samsung社や東芝が先行するリムーバブルストレージ分野にも事業範囲を広げていく。

(馬本 隆綱)
連絡先 :富士通 電子デバイス事業本部システムメモリ統括部販売推進部、03-5322-3324

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