雑誌無償購読申込み 最新号 バックナンバー 広告資料請求 EDN Japanについて お問合せ
雑誌無償購読申し込み
メールニュースレター登録
登録内容変更
アナログ IC/ディスクリート
電源/電池/コントローラー
PLD / メモリー
組み込みシステム
コンピュータ&ボード
EDA/IP/CAE/ソフトウェア
電子部品
計測器
ディスプレイ
デジタル家電
通信・ネットワーク
カーエレクトロニクス/産業機器
EDN Japan 記事検索
検索方法の詳細

EDN GLOBAL REPORT
移動体通信第3世代の第3の標準規格
第3世代技術の中国の代替案
TD-SCDMAの不透明な将来

 
 
Oliver Xu, Senior Technical Editor, EDN China
 
 CATT(China Academy of Telecommunications Technology:中国電信科学技術研究院)は、1998年、第3世代の移動体通信における3番目の標準規格としてTD-SCDMA(time-division synchronous code-division multiple access:時分割同期符号分割多元接続)をITU(International Telecommunications Union:国際電気通信連合)に提案した。以来、中国のMII(Ministry of Information Industry:情報産業省)とダタン・テレコム(Datang Telecom:大唐電信)社は、その標準規格を推進しようと業界に熱心に働きかけてきた。しかし、計画通りの進展を遂げることはできなかった。
Advertisement
 TDIA(TD-SCDMA Industry Alliance)は、2002年の初めに設立され、参加企業14社を集めたが、TD-SCDMAの不透明な将来を考えると、標準化のための研究開発に多額の投資をする参加企業はほとんどなかった。
 2004年春の中国と米国の通商交渉の後、中国政府高官は、国内の通信業者に自由に第3世代技術を選択できるようにさせると約束した。その直後、シリコンバレーの経験を持つ数人の中国人学生によって設立されたスプレッドトラム(SpreadTrum)社が、世界初のTD-SCDMAベースバンド・チップを発表した。
 同社によると2004年末までに、製品として発売できるだろうとしている。
 TDIAのほかのメンバーも同様にICの開発に取り組んでいる。COMMIT、いわゆるノキア(Nokia)社、テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)社、LG社、 Putian社、台湾DBTEL(大霸電子)社, および中国ダタン(Datang)社を含むジョイントベンチャーと T3G、いわゆるダタン社、フィリップス社およびサムスン(Samsung)社のジョイントベンチャーの2つの参入者は、端末チップを2004年の半ばに出荷するとしていたが、具体的な発表はこの記事執筆時点ではなされていない。
 スプレッドトラム社と同様なバックグラウンドを持つ中国Anyka Cayman社もまた、CYIT (Chongqing Chongyou Information Technology)社と共同で開発を推進しているが、2005年の上半期までべースバンド・チップ市場投入の予定はない。
 世界の第3世代サービスが伸び悩むなか、中国政府と中国の事業者は、中国の第3世代マーケットが形成されるにはスタートするまでに少なくとも3年から5年はかかると踏んでいる。
 MIIは、まだ第3世代サービスのライセンスを発行もしていないし、それがいつになるかも発表していない。専門家は、ライセンスは2005年中か、あるいはそれ以降に発行されるだろうとしている。MTnet試験の結果が、ライセンス発行時期決定に重要な役割を演じることになるだろう。
 TD-SCDMAに対するチャイナ・モバイル(China Mobile:中国移動)社やチャイナ・ユニコム(China Unicom:中国連合通信)社などの携帯電話事業者の方針が、TD-SCDMAの命運を握るだろう。公には携帯電話事業者は標準の選定に門戸を開いているが、実際はすでに自社の決定を下しているように思える。すでに確立された標準規格であるWCDMAやCDMA2000は、より安全な選択を意味している。人口密集地域のいくつかの携帯電話事業者は、TD-SCDMAを拡張用の技術と考えるかもしれない。
 TD-SCDMAの開発は、資金不足に直面している。MIIは資金を配分し、TD-SCDMAの研究開発プログラムを支援している。しかし2003年の資金は、合計で7億中国人民元(8500万米ドル)で、プロジェクトをサポートするには十分とはいえない。
 しかし、中国政府および中国企業各社はそう簡単にはTD-SCDMAをあきらめないだろう。現在、TDIAの主要なメンバーは、TD-SCDMAの成功は西側のリーダー企業、特に半導体のリーダー企業との幅広い協力関係にかかっていると気づいている。
 中国には、「雪里送炭(闇夜の提灯)」ということわざがある。将来、中国とより大きなビジネスをしたいと思う企業にとって、おそらく今がチャンスだ。ビジネスとして、TD-SCDMAからは何も得られないかもしれないが、中国企業との親密な関係を築き上げた努力はいずれ別の形で報われるだろう。

主要な電気通信事業者はすべて国営企業であり、事業者に技術的な選択をさせるという政府の約束にもかかわらず、TD-SCDMAの使用を強制するような行動をとることもありうる。
>>> EDN GLOBAL REPORT 目次
Reed Electronics Group
Electronic BUSINESS Japan | Design News Japan | Semiconductor INTERNATIONAL | DETAIL JAPAN
EDN Japanについて | 広告掲載について | サイトマップ | お問合せ
 Copyright (C) 2000-2007 Reed Business Information Japan K.K. 
個人情報に関する方針 | 著作権・リンクについて | 会社情報