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EDN GLOBAL REPORT
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「無」の衝撃
有害物質を考慮した設計のコストへの影響
 
 
Greg Frazier, Executive Vice President, Avnet Supply Chain Services
 
 有害物質に関わる各種の立法措置を取り巻く論議は、多分すでに設計技術者は知っていることと思う。すでに成立した、あるいは審議中の法律により、ヨーロッパ、中国、日本、そして米国のいくつかの州では、いつかは埋め立てにまわされる(最終的には水源に到達する)製品について、ある種の物質の含有量は許容レベルを守らなければならない。
 ヨーロッパのRoHS(Restriction on Hazardous Substances)法は、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB(ポリ臭化ビフェニル)、そしてPBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)を規制対象としている。ソニーやMotorolaといった企業は、この6種の物質以外にも、50を超える物質を独自基準で規制している。
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 コンポーネントのメーカーは、製品に使用する各種材料がもたらす影響に取り組んでおり、これまでの鉛はんだから鉛フリーはんだに置き換えるというこの課題は大きな注目を集めていた。さて、置き換えてみたところ、事態は思いがけない展開となった。と言うのは、鉛フリーはんだ材ははんだ付けにより高い温度を必要とするからだ。つまり、たとえコンポーネントに有害な材料が含まれていないにしても、ボードにはんだ付けされる限り、そのコンポーネントの材料はこうした高温に耐えるものでなければならない。
 はんだを使って生産される電子製品の信頼性については、相当数の科学データがあるとは言え、こうした別の材料に関する長期信頼性データはほとんどない。そのため、将来の製品に使うコンポーネントを選択するに当たって、技術者はいささかやっかいな仕事を抱えることになる。
 販売代理店は、販売するコンポーネントについてパラメーター情報をとりまとめ、オンラインで顧客に提供するが、有害材料を規制する法律に従って製品設計をするというやっかいな取り組みのキーポイントは、詳細かつ正確な、完全な情報なのである。こうした情報には、製品用に技術者がその中から採用する途方もない数のコンポーネントに使われている各種物質だけでなく、その処理温度特性や何か特別な取扱い条件があるかないか(例えば湿気保護のための乾燥パッケージなど)といったデータも含まれていなければならない。今流布されているパラメーター検索情報に、こうしたデータすべてを追加しなければならない。鉛に関して、単なる「yes/no」形式のフィールドで表示するのは助けにならないばかりか、誤解を招く恐れもある。
 Avnet社は、サプライヤー、JEDEC、およびNEDA(National Electronic Distributors Association米国電子装置販売者協会)といった産業団体と共同で、部品のナンバリング方式やラベルに関する各種条件などの課題に取り組むと同時に、データを収集し速やかに提供できるよう努力している。ただしそれによって世界に流通する電子部品のコストを押し上げることになるため、こうした問題にはサプライチェーンを混乱させるほどの危険が潜んでいる。
 DVDプレーヤーが99ドルで買える時代はもうお終いなのだろうか。誰もが先を見越して、こうした悩ましい重要課題にしっかりと取り組む必要がある。万人のための健全な環境を確立するために、電子産業界全体としての役割を果たしていかなければならない。
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